高精細液晶に対応した抵抗感圧式タッチパネルを開発

当社はこのほど、ＰＣ市場からの強い要望に応えて、高精細な液晶との組み合せに適した「高精細液晶対応 抵抗感圧式タッチパネル」を開発し、出荷を開始しました。

近年、ＰＣの性能向上に伴い、ＴＶや映画といった動画や、デジタルカメラで撮影した画像をＰＣの液晶画面で鑑賞する機会が増え、液晶の高精細化（注１）が急速に進んでいます。

このような高精細な液晶に通常のフィルム／ガラスタイプの抵抗感圧式タッチパネルを組み合せると、今まではあまり目立たなかった眼がちかちかするような“ギラツキ感”（注２）が顕著に発生し、視認性を著しく劣化させます。

今回当社が開発した「高精細液晶対応 抵抗感圧式タッチパネル」は、コーティング剤に含ませるフィラーを従来より小型にすることにより、タッチパネル表面の凸凹を平滑に仕上げました。さらに、フィラーの量を調整することにより、従来と同レベルのヘイズ値（写り込み防止機能）をあわせ持った、ギラツキ感のないタッチパネルを実現しました。

（注１）ノートＰＣでは、数年前まではＸＧＡという解像度が主流であり、液晶の画素ピッチは ０． ２４ｍｍ／ドット程度でしたが、現在は液晶のサイズは変わらずにＷＸＧＡやＳＸＧＡ といった高解像度化が進み、画素ピッチも０．２０ｍｍ／ドット未満まで細かくなっています。

（注２）通常、タッチパネルは写り込みを防止するために「アンチグレア」と呼ばれる表面処理を行います。これはフィラーと呼ばれる粒子をコーティング剤で固め、数ミクロンの凸凹を形成するものです。高精細液晶の場合、液晶から発せられる光線のピッチが細かいため、タッチパネル表面の凸凹部で光線が乱反射を起こし、ギラツキを引き起こします。