フルフラットな操作部を実現したデコレーションタッチパネルを開発

当社はこのほど、タッチ操作面に化粧シートを配置してフルフラットな操作部を実現した抵抗感圧式タッチパネル「デコレーションタッチパネル」を開発し、今春より受注活動を開始します。
近年、携帯電話を中心としたモバイル機器では直感的に入力できるタッチ操作のユーザーインターフェースが急速に普及しています。合わせて機器の薄型化や画面の大型化も着実に進んでいます。
　モバイル機器で用いられるタッチパネル（以下TP）は抵抗感圧方式と静電容量方式の2通りが主流です。価格が比較的安価であり、低消費電流が容易に実現できる抵抗感圧方式が広く用いられていますが、この方式は外周に設けた配線（額縁）をベゼルで覆う必要があり、ベゼルの厚み分の段差が生じます。この段差の影響で薄型への対応には限界がありました。
こうした課題に応え、当社ではベゼルを用いずに実装可能な「デコレーションTP」を開発しました。
本品はタッチ操作面に加飾印刷加工を行った化粧シートを配置しています。この化粧シートにベゼルの機能を持たせフルフラット仕上げを実現し機器の薄型を演出します。また、ベゼルレスにより画面がより大きくなったという印象を持たせることが出来ます。　　
ベースとなる抵抗感圧式タッチパネルは、1）フィルム/ガラスタイプ、2）フィルム/フィルム+補強板タイプの2通りを用意しています。
見栄えや薄さを重視する用途ではフィルム/ガラスタイプを、割れ防止、軽量を重視する場合はフィルム/フィルム+補強板タイプ、というように用途や使用目的によりタッチパネルの仕様を選択することが出来ます。
今後はさらなる大型化への対応及び耐環境性の向上を進め、車載用途（カーナビゲーションやコンソールパネル）やFA機器への展開を図って参ります。

断面図